火砲の照準器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 23:05 UTC 版)
砲身後座式装輪砲架においては、砲身の方向は砲架の旋回によって付与し得るが、架尾を固定したまま砲架の一部を移動し、迅速かつ容易に小角度の方向移動をする必要があり、このため通常は照準器を小架と揺架との間に装置し、垂直軸を中心に揺架よりも上を移動させ、砲身に方向を付与する。また、大架と小架との間に装置し、小架の軸を中心に小架よりも上を移動させる物、架身と車軸との間に装置し架尾を中心に大架よりも上を車軸上に移動させる物がある。 固定砲架においては、照準器を架匡と匡床または砲床、もしくは砲架と架匡との間に装置し、架匡よりも上もしくは砲架よりも上に旋回させ、砲身に方向を付与する。 採用された方向照準器は、その様式は一様ではないが、主要なものを以下に挙げる。 螺桿と牝螺とを主具とするもの - 三八式野砲、三八式十五糎榴弾砲 螺桿と歯弧とを主具とするもの - 三八式十糎加農砲 歯輪または螺桿と歯弧とを主具とするもの - 二十八糎榴弾砲 歯輪と鏈鎖とを主具とするもの - 日清戦争勝利克式大、中口径海岸砲
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