火砕流という用語の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 01:59 UTC 版)
現在火砕流堆積物とされている堆積物は、古くは泥流や溶岩流の一種と考えられていた。たとえば阿蘇山周辺の火砕流堆積物溶結部は「泥溶岩」などと呼ばれた。 1902年のプレー火山の噴火を調査したフランスの火山学者・アルフレッド・ラクロワ (Alfred Lacroix)により "Nuée ardente"(ニュエ・アルダント―燃える雲=熱雲)と名づけられたのが、科学的に取り上げられた最初である。「熱雲」は英語では「glowing cloud」。また、北海道駒ヶ岳(1929年)で発生した軽石が斜面をなだれ下る類似現象は、「軽石流」と呼ばれた。ムラピ山での、流動性に乏しい分厚い溶岩の先端が崩落する現象は「岩屑なだれ(rock avalanche)」と呼ばれた。現在では岩屑なだれは、火砕流とは別の流動現象を指す用語として使われているので、注意が必要である。
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