潜伏感染遺伝子抗原
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 02:05 UTC 版)
「エプスタイン・バール・ウイルス」の記事における「潜伏感染遺伝子抗原」の解説
全てのEBV核抗原(EBV nuclear antigens;EBNAs)は、EBVのゲノム左端のC/Wプロモーター領域から始まる遺伝子を転写した伝令RNAの選択的スプライシングにより産生される。6種類のEBNAsが、EBNA-LP・EBNA-2・EBNA-3A・EBNA-3B・EBNA-3C・EBNA-1の順番で並んでいる。EBNA-1の転写に固有のプロモーターであるQプロモーターの存在も知られており、EBV関連の癌細胞ではもっぱらこのプロモーターが用いられている。したがって、殆どのEBV関連の癌細胞では6種類のEBNAsのうちEBNA-1のみが発現している。 EBNA-LPコーディング領域の開始コドンは、その遺伝子を転写した伝令RNAの選択的スプライシングにより構成される。この開始コドンが無い状態では、EBNA-2・EBNA-3A・EBNA-3B・EBNA-3C・EBNA-1の各々の発現は、これらの遺伝子のうちどれが選択的スプライジングされてそのEBV核抗原として転写されたかに依って決まる。
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