測度論・ルベーグ積分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 09:23 UTC 版)
「正成分と負成分」の記事における「測度論・ルベーグ積分」の解説
正成分と負成分の概念は測度論およびルベーグ積分論において基本的かつ重要である。測度空間 (X, Σ) 上の拡大実数値函数 f が可測となるための必要十分条件は、その正成分 f+ および負成分 f− がともに可測となることである。したがって、f が可測ならば絶対値 |f| もまた(ふたつの可測函数 f+, f− の和であるから)可測になる。しかしその逆は必ずしも成り立たない: 例えば f として、 f = 1 V − 1 2 {\displaystyle f=1_{V}-{1 \over 2}} を V がヴィタリ集合であるときに考えれば、f は明らかに可測でないが、その絶対値は定数函数になるから可測である。 実数値函数のルベーグ積分は、正成分と負成分への分解を通じて定義される。また函数の正成分および負成分への分解と類似対応するものとして、符号付き測度の正成分および負成分への分解(ジョルダン分解)を考えることができる(ハーン分解定理の項を参照せよ)。
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