深海生物の存在
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:32 UTC 版)
深海はその過酷な環境と広大な範囲のため、浅海と比べて観察・研究が困難であり、生物が存在するかどうかは長く不明であった。イギリスの博物学者であるエドワード・フォーブスは、1839年に行った調査船による観測結果を元に、「深海(300ファゾム=水深548メートル以深)には生物が存在しない」という「深海無生物説」を提唱した。しかし、その後の底引き網や海底ケーブルを用いた各国の調査により、深海から相次いで生物が採取され、この説はすぐに否定されることになる。 深海生物の存在を決定的に証明したのは、1872年から1876年にかけて行われた英国海軍のチャレンジャー号による大規模な世界一周探検航海である。この航海がもたらした膨大な海洋学的研究成果をきっかけとして、各国の海洋調査は本格化し、深海魚研究の歴史も幕を開けた。
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