洗礼式の命名をめぐる騒動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 04:41 UTC 版)
「ヴィクトリア (イギリス女王)」の記事における「洗礼式の命名をめぐる騒動」の解説
6月24日に行われたヴィクトリアの洗礼式において代父となったのは、摂政王太子ジョージ、ロシア皇帝アレクサンドル1世(イギリス訪問中で、ジョージとも仲が良かった)。代母は、ケント公爵夫人ヴィクトリアの実母アウグステ、ヴュルテンベルク王妃シャルロッテ(伯母)だった。 ケント公は娘に「ジョージアナ(ジョージの女性名)」や「エリザベス」といった将来の英国女王としてふさわしい名前を付けたがっていたが、ケント公と仲の悪い摂政王太子ジョージは命名権は自分にあると主張して譲らなかった。摂政王太子はできればクラレンス公夫妻に再び嫡出子を作らせて、その子に王位を継がせたかった。 洗礼式当日にカンタベリー大主教チャールズ・マナーズサットンが「何という名で祝福するか」王族たちに尋ねると摂政王太子は「アレクサンドリナ」(ロシア皇帝の名前アレクサンドルの女性名)と答えた。それに対してケント公はミドルネームに「エリザベス」を加えるよう訴えたが、摂政王太子は拒否し、母と同じ「ヴィクトリア」をミドルネームとさせた。 こうして彼女の名前は「アレクサンドリナ・ヴィクトリア」というイギリス人になじみが薄いロシア名とドイツ名になった(ヴィクトリアの名がイギリスの一般的な名前になるのは彼女が女王に即位した後のことである)。即位前にはアレクサンドリナという名から「ドリナ」と愛称された。
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