植物中での生合成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 03:29 UTC 版)
ヒヨスチアミンは、シロバナヨウシュチョウセンアサガオ等のナス科の植物から抽出できる。ヒヨスチアミンは、植物中でのスコポラミン生合成の直接の前駆体であるため、同じ代謝経路で生成される。 スコポラミンの生合成は、L-オルニチンがオルニチン脱炭酸酵素により脱炭酸され、プトレシンが生成するところから始まる。プトレシンはプトレシン-N-メチルトランスフェラーゼによりメチル化され、N-メチルプトレシンとなる。 メチルプトレシンを特異的に認識するプトレシンオキシダーゼによる脱アミノ化によって4-メチルアミノブタナールが生成され、さらに自発的環化によりN-メチルピロリウムカチオンとなる。次の段階でピロリウムカチオンはアセト酢酸とともに縮合し、ヒグリンを生成する。この反応を触媒する酵素はまだ知られていない。ヒグリンは転位し、トロピノンになる。 その後、トロピノンレダクターゼIによりトロピンに変換され、フェニルアラニン由来のフェニル酢酸と縮合し、リットリンとなる。Cyp80F1に分類されるシトクロムP450がリットリンを酸化、転位し、ヒヨスチアミンアルデヒドとなる。
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