未知の暗号機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/09 08:51 UTC 版)
こうして15通の暗号電文について、暗字の90 - 95%の復元に成功した。原字と暗字の関係から暗号機構を解析することによって、エニグマ形式では関係の説明がつかず、少なくともどんなロータ(鼓胴)式でもないとわかった。 やがて今まで出会ったことのない暗号機構だと認識する。パープル暗号の20字側は巧妙にも原文の反復を消し去っていた。長文でも偶然以上の反復文字列が全く見られない。 同じ日に送信されたindicatorの異なる2通の暗号文を比較しても同様。 仮に暗号文中に3 - 4文字の反復が見つかっても対応する原字は反復しない。 それでもSISが解き明かした点も出てきた。1500文字を超える暗号文でも周期性は見られないが、ある決まった順番で多表が切り替わる。 原文で同じ文字が続いた(aa, bb など)としても、暗号文中では必ず異なる文字に換字されている。 25字ごとに折りたたんで縦列の換字を観察しても、上下で同じ文字が繰り返すことはない。
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