晴明出生(しゅっしょう)の事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 22:44 UTC 版)
「安倍晴明物語」の記事における「晴明出生(しゅっしょう)の事」の解説
(承前) 村上天皇の御代、安倍の家に安名(やすな)という者が農業で生計を立てていた。その安名のもとにある日若い美人がやってきて「夫婦になりたい」と申し出る。安名は喜んでこの申し出を受け、程なく二人の間には男の子ができた。この子はむやみと泣くこともなく、ふつうとは違った容貌をしていたので、安名は大いに喜んだ。 女は昼夜を分かたず農作業を助け、休むことなく努めたので、他家の田が水害・干ばつ・風害・虫害に遭っても安名の田だけは豊作だった。それゆえ、安名の家は栄えた。子供は一人のみだったので大切にされ、先祖の氏から「安倍の童子」と名付けられた。 童子が3歳になった夏、母は障子に一首の歌を書き付け行方不明となった。恋しくば たづね来て見よ 和泉なる 篠田の森の しのびしのびに。
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