星乃治彦
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星乃 治彦(ほしの はるひこ、1955年 - )は、日本の歴史学者。福岡大学人文学部歴史学科名誉教授。専門はドイツ近現代史、20世紀政治史、反ファシズム運動史、社会主義史、ジェンダー史。博士(文学)・博士(法学)。
経歴
1955年熊本県熊本市生まれ。1974年熊本県立熊本高等学校卒業、1978年九州大学文学部史学科卒業、1980年九州大学大学院文学研究科史学専攻(西洋史)修士課程修了、1988年同博士後期課程満期退学。
熊本女子大学文学部専任講師・助教授、(大学名称変更により)熊本県立大学文学部助教授・教授を経て、2003年より福岡大学人文学部教授。2008年同大学院学務委員長(~2014年)。2014年同大学人文学部長(~2018年)。2018年より副学長就任、2021年3月退職。2008年10月より福岡市男女共同参画審議会副会長を務める(~2019年)。2017年より日本学術会議史学委員会連携会員(現在に至る)。
著作
著書
- 『東ドイツの興亡』(青木書店, 1991年)
- 『社会主義国における民衆の歴史―1953年6月17日東ドイツの情景―』(法律文化社, 1994年)
- 『社会主義と民衆―社会主義の歴史的経験―』(大月書店, 1998年)
- 『欧州左翼の現在―欧州統合と「グローバル化」の中のポスト・コミュニズム―』(日本図書刊行会, 2002年)
- Macht und Buerger-Der17.Juni 1953. (Peter Lang Verlag, 2002)
- 『男たちの帝国―ヴィルヘルム2世からナチスへ―』(岩波書店, 2006年)
- 『ナチス前夜における「抵抗」の歴史』(MINERVA西洋史ライブラリー74)(ミネルヴァ書房, 2007年)
- 『赤いゲッベルス―ミュンツェンベルクとその時代―』(岩波書店, 2009年)
- 『台頭するドイツ左翼―共同と自己変革の力で―』(かもがわ出版,2014年)
共編著
- 『時代の中の社会主義』(石川捷治、木村朗、松井康浩、平井一臣、木永勝也との共編著)(法律文化社, 1992年)
- 『アウシュヴィッツと<アウシュヴィッツの嘘>』(T・バスティアン、石田勇治・芝野由和との共編著)(白水Uブックス1080)(白水社, 1995年)
- 『社会主義の世紀―「解放」の夢にツカれた人たち―』(熊野直樹との共編著)(法律文化社, 2004年)
- 『ジェンダーの西洋史〔改訂版〕』(井上洋子、古賀邦子、富永桂子、松田昌子との共編著)(法律文化社, 2006年)
- 『ヴァイマル共和国の光芒―ナチズムと近代の相克―』(田村栄子との共編著)(昭和堂, 2007年)
- 『ジェンダーの西洋史〔3訂版〕』(井上洋子、古賀邦子、富永桂子、松田昌子との共編著)(法律文化社,2012年)
- 『ドイツの歴史を知るための50章』(森井裕一編)(明石出版, 2016年)
- 『日常のなかの「フツー」を問いなおす 現代社会の差別・抑圧』(植上一希、伊藤亜希子編)(法律文化社, 2018年)
- 『岩波講座 世界歴史23巻 冷戦と脱植民地化Ⅱ 20世紀後半』(中野聡、木畑洋一責任編集)(岩波書店, 2023年)
- 『論点・ジェンダー史学』(山口みどり 、弓削尚子、後藤絵美、長志珠絵 、石川照子編著)(ミネルヴァ書房, 2023年)
訳書
- S・ミュラー『母と子のナチ強制収容所―回想ラーフェンスブリュック―』(青木書店, 1989年)
- H・ヴェーバー『ドイツ民主共和国史―「社会主義」ドイツの興亡―』(斎藤晢との共訳)(日本経済評論社, 1991年)
- W・ミュンツェンベルク『武器としての宣伝』(パルマケイア叢書3)(柏書房, 1995年)
- T・キューネ編『男の歴史―市民社会と<男らしさ>の神話―』(パルマケイア叢書8)(柏書房, 1997年)
- ジェフリー・ハーフ『ナチのプロパガンダとアラブ世界』(臼杵陽、熊野直樹、北村厚、今井宏昌との共訳)(岩波書店、2013年)
監修
論文(2019年以降)
- 「「ドイツ一辺倒」と伊藤博文の独墺憲法調査」『福岡大学人文論叢』50(4) 929-959, 2019
- 「「ドイツ史」における地域のポテンシャル」『図書』 (872) 18-22, 2021
- 「『改定律令』(1873 年)266 条「鶏姦規定」再考」『福岡大学人文論叢』55(3), 489-518, 2023
- 「明治末期における「男の絆」と軍隊: 巖谷小波とドイツの性科学者たち」『奈良女子大学アジア・ジェンダー文化学研究』第8号 21-31, 2024
- 「小津安二郎と笠智衆 : そのクィアな関係について」『福岡大学人文論叢』55(4),877-907, 2024
- 「ラブストーリーとしての小津映画『父ありき』(1942 年) : クィア批評の試み」『福岡大学人文論叢』56 (1), 97-126, 2024
- 「小津安二郎の戦争責任」『福岡大学人文論叢』56 (2), 525-555, 2024
- 「小津安二郎の戦争トラウマ」『福岡大学人文論叢』56 (3), 833-866, 2024
書評(2020年以降)
- 「書評 板橋拓己・妹尾哲志編著『歴史のなかのドイツ外交』:伝統への回帰? なぜ今「ドイツ外交」なのか」『九州歴史科学』(48) 46-53, 2020
- 「書評 北村陽子著『戦争障害者の社会史 : 20世紀ドイツの経験と福祉国家』」『西洋史学論集』(59) 50-54, 2022
- 「書評 髙田京比子・三保美保・長志珠絵編『〈母〉を問う: 母の比較文化史』神戸大学出版会、2021年『アジア・ジェンダー文化学研究』(6)53-59, 2022
- 「書評 原田昌博著『政治的暴力の共和国 : ワイマル時代における街頭・酒場とナチズム』」『史学雑誌』131 (10), 1635-1644, 2022
外部リンク
- 福岡大学人文学部歴史学科星乃ゼミ - 星乃ゼミ公式サイト
固有名詞の分類
- 星乃治彦のページへのリンク