新映画_(企業)とは? わかりやすく解説

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新映画 (企業)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/05 14:57 UTC 版)

新映画株式会社
種類 株式会社
市場情報 消滅
略称 新映画社
設立 1950年5月
業種 サービス業
事業内容 映画の製作
代表者 篠勝三
主要株主 東横映画
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新映画株式会社(しんえいが-)は、かつて存在した日本の映画制作プロダクションである。通称新映画社

略歴・概要

1950年(昭和25年)5月、太泉スタヂオ(のちの太泉映画東映の前身の一社、現在の東映東京撮影所)の撮影所次長兼企画室長であった篠勝三が設立した[1]。前年の1949年(昭和24年)10月1日に京都の東横映画(東映の前身の一社、現在の東映京都撮影所)と太泉スタヂオの作品を配給するため、東急資本が東京映画配給(東映の前身の一社)を設立したことを背景に、東横映画の一角を担うべく、設立された[1]。製作には東横映画撮影所を使用した[1]

設立第1作は、雪吹周の原作を山本嘉次郎と高柳春雄が脚本に起こし、新東宝志村敏夫が監督、東宝レッドパージされ東横映画等に出演していた岸旗江、東横のマキノ光雄の妻・星玲子の姪・星美智子らを起用して製作した『肉体の白書』である[1][2]。同作は、同年7月4日に東京映画配給の配給で公開された[2]

1951年(昭和26年)4月1日、東横映画、太泉映画、東京映画配給の3社が合併して東映が形成され、新映画社は独自の道を歩み始める。同年、大映と配給提携を結び、日活多摩川撮影所、その後進である大映東京撮影所(現在の角川大映撮影所)を出て、前年に今村貞雄ラジオ映画で1本を撮った伊賀山正徳を監督に『湯の町情話』、次いで『紅涙草』を製作、前者を同年8月17日、後者を11月23日にそれぞれ公開した。伊賀山は翌年には東映東京撮影所に入社した[3]

1952年(昭和27年)には、劇団民藝と製作提携を結び、宇野重吉滝沢修ら同劇団陣の出演を得て、稲垣浩の執筆した脚本を島耕二が監督した『ある夜の出来事』、大映と製作でも提携し、同社の監督である安田公義が監督した『佐渡ガ島悲歌』を製作した。

その後、6年間は製作の記録が残っていない。篠勝三はその間、新東宝東京映画、協同プロダクション、近代映画協会等の作品にプロデューサーとして関わっていた[4]

1958年(昭和33年)、江戸川乱歩の原作を陶山鉄が脚色し、山本弘之が監督した『蜘蛛男』を大映配給で発表[5] して後、新映画社の消息は知れない。

フィルモグラフィ

  1. ^ a b c d 『日本映画発達史 III』、田中純一郎中公文庫、1980年 ISBN 4122003059, p.359.
  2. ^ a b 肉体の白書日本映画データベース、2009年11月16日閲覧。
  3. ^ 伊賀山正光、日本映画データベース、2009年11月16日閲覧。
  4. ^ 篠勝三キネマ旬報、2009年11月16日閲覧。
  5. ^ 蜘蛛男、日本映画データベース、2009年11月16日閲覧。

外部リンク


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