抗微生物ペプチドの選択性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 01:09 UTC 版)
「抗微生物ペプチド」の記事における「抗微生物ペプチドの選択性」の解説
抗微生物ペプチドに対して細菌細胞と宿主細胞が競合した場合、抗微生物ペプチドは哺乳類細胞より細菌細胞と相互作用しやすく、そのため哺乳類細胞にはあまり毒性を与えずに微生物を殺すことが可能となっている。 選択性は抗微生物ペプチドの非常に重要な性質であり、それが宿主の防衛システムでの抗生物質としての機能を保証している。 一方、癌細胞に対して考えた場合、癌細胞自身もdefensinをはじめとするヒト抗微生物ペプチドを分泌し、場合によっては癌細胞の方が周囲の正常細胞より耐性が高いことが報告されており、必ずしも選択性が高いとは言えない。また、微生物由来の抗微生物ペプチドも、その1つであるナイシンが癌ではない哺乳類細胞に作用することが報告されている。
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