感染多重度
感染多重度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/20 03:45 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動感染多重度(かんせんたじゅうど、英: Multiplicity of infection; MOI)は、微生物学において、細胞などの感染標的に対する、作用因子(ファージ、ウイルス、細菌など)の比率のこと。例えば、ウイルス粒子を接種した細胞の場合、感染多重度(MOI)は、一定の空間に存在する標的細胞の数に対するウイルス粒子の数の比率を指す。
概要
特定の細胞に侵入するウイルスや細菌の実際の数は確率過程である。ある細胞は複数の感染性病原体を吸着する場合があるが、別の細胞は一つも吸着しない場合がある。EllisとDelbrückは、ウイルスの感染モデルとしてバクテリオファージを用い、個々のファージ粒子の感染に対しポアソン分布を適用[1]している。 あるMOI
MOIが増加すると、少なくとも1つのウイルス粒子に感染した細胞の割合も増加する[2]。
MOI | 感染細胞の割合 |
---|---|
1.0 | 63.2% |
2.0 | 86.5% |
3.0 | 95.0% |
4.0 | 98.2% |
5.0 | 99.3% |
6.0 | 99.8% |
7.0 | 99.9% |
8.0 | ~100.0% |
脚注
- ^ Ellis, Emory; Delbruck, Max (Jan 20, 1939). “The Growth of Bacteriophage”. The Journal of General Physiology 22 (3): 365–384. doi:10.1085/jgp.22.3.365. PMC: 2141994. PMID 19873108 .
- ^ Fields virology: Part 1. Philadelphia: Wolters Kluwer Health/Lippincott Williams & Wilkins. (2007). ISBN 9780781760607. OCLC 71812790
関連項目
感染多重度と同じ種類の言葉
- 感染多重度のページへのリンク