応用:平衡定数と速度定数の関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/10/11 04:14 UTC 版)
「動的平衡」の記事における「応用:平衡定数と速度定数の関係」の解説
一般の化学反応は非平衡過程であるから熱力学で記述できず、時間変化を扱う反応速度論の範疇にある。しかし可逆反応による動的平衡状態では熱力学と反応速度論の両方が適用でき、それぞれに基づく概念である平衡定数と速度定数との関係式を導くことができる。 可逆反応 A + B ↔ C + D を考えると、正反応速度は v+ = k+[A][B] 逆反応速度は v− = k−[C][D] となる。ただし k+, k− はそれぞれ正反応、逆反応の速度定数で、[ ] は各成分の濃度(または分圧、活量)を表す。 動的平衡状態では両反応の速度が等しく v+ = v− となるので k+[A][B] = k−[C][D] 平衡定数Kは K = [C][D] / [A][B] であるから、 K = k+ / k− という関係式が導かれる。これは酸・塩基の解離平衡や生体高分子などの会合・解離にも適用できる。
※この「応用:平衡定数と速度定数の関係」の解説は、「動的平衡」の解説の一部です。
「応用:平衡定数と速度定数の関係」を含む「動的平衡」の記事については、「動的平衡」の概要を参照ください。
- 応用:平衡定数と速度定数の関係のページへのリンク