希薄磁性半導体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/11/18 14:22 UTC 版)
希薄磁性半導体(きはくじせいはんどうたい)は、化合物半導体の結晶内の一部を、磁性を持つ原子(鉄、マンガン、クロムなど)で置換した磁性半導体である。略してDMS(Diluted Magnetic Semiconductor)
第一原理計算に代表される理論面からも、分子線エピタキシーなどによる結晶成長による実験的面からも、研究がなされている。
現在の希薄磁性半導体の弱点は、キュリー温度の低さである。ほとんどの物は液体窒素等で冷却した場合にのみ強磁性を示し、室温では磁性が消失してしまう。室温で強磁性を示す物の報告もあるが、未だ実験室レベルでの話であり、実用化にはまだ時間がかかると考えられている。
DMSの例
- (In, Mn)As (インジウムマンガン砒素)
- (Ga, Mn)As (ガリウムマンガン砒素)
- (Ga, Mn)N (ガリウムマンガンナイトライド)
- (Zn, Cr)Te (ジンククロミウムテルライド)
(A, B)Cという書き方は、AサイトをBの原子が置換しているということを強調するために書かれる。いくつか流儀があり、これが絶対ではない。
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