宏智語録
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宋代の曹洞宗の禅僧宏智正覚(わんししょうがく:1091年 - 1157年)の「宏智語録」には、狗子に仏性が「有り」とされる形式が継承される。 挙す、「僧、趙州に問う、狗子に還た仏性有りや」。州云く、「有り」。僧云く、「既に有り、什麼としてか却って這箇の皮袋に撞入する」。州云く他(かれ)は知って故(ことさ)らに犯すが為なり」。又た僧有りて問う、「狗子に還た仏性有りや」。州云く、「無し」。僧云く、「一切衆生に皆な仏性有り。狗子什麼としてか却って無き」。州云く、「伊に業識の在る有るが為なり」 ここで、狗子に仏性が有りと答え、「 故らに犯すが為なり」と言うのは、自ら輪廻に下っていくという「異類中行」(趙州従諗も参照)の意味であると解されている。
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