大江海透
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/31 08:38 UTC 版)
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2025年7月29日 京セラドーム大阪
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| 基本情報 | |
|---|---|
| 国籍 | |
| 出身地 | 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町豆田 |
| 生年月日 | 2000年1月13日(25歳) |
| 身長 体重 |
181 cm 93 kg |
| 選手情報 | |
| 投球・打席 | 左投左打 |
| ポジション | 投手 |
| プロ入り | 2023年 育成選手ドラフト2位 |
| 経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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大江 海透(おおえ かいと、2000年1月13日 - )は、佐賀県神埼郡吉野ヶ里町出身の元プロ野球選手(投手)。NPBでは育成選手であった。
経歴
プロ入り前
小学校5年生のとき[1]に『三田川少年野球クラブ』で野球を始め、中学時代は『佐賀ドリームス』に所属[2]。
神埼清明高校に進学し、3年夏の県大会では鳥栖商業との2回戦で敗れた[3]。甲子園出場経験はなし[4]。
久留米工業大学機械システム工学科に入学。九州地区大学野球連盟所属の硬式野球部では監督の平嶋千義[5]に「プロに行く」と伝え、常に目的をもって練習していたが[2]、卒業時に12球団から声はかからなかった[6]。ただ、独立リーグなどの複数球団からは声がかかり[2]、2年でNPBに入ると決めて[1]、九州アジアリーグの福岡北九州フェニックス(当時)に入団した[4]。
九州アジアリーグ・北九州時代
2022年はキャンプ中の怪我で出遅れ、5月にリリーフで7試合に登板[7]。6月からは先発登板が増加し、この年は22試合に登板した[8]。
チーム名が「北九州下関フェニックス」となった2023年も開幕当初は先発として起用されたが、5月からリリーフに回ると、8月27日の大分B-リングス戦で自己最速の153km/hを計測[8]。この年は44試合に登板して5勝1敗8ホールド2セーブ・防御率2.31、78イニングを投げて90奪三振という成績を残し[4]、最優秀防御率のタイトルを獲得した[9]。
10月26日に開催されたNPBドラフト会議にて、オリックス・バファローズから育成2位指名を受けた[6][注 1]。11月7日に支度金300万円・年俸240万円で仮契約を結んだ[4]。背番号は042[11]。
オリックス時代
2024年はウエスタン・リーグでは19試合の登板で2勝0敗、防御率6.10という成績であった。オフには台湾で行われたアジアウインターベースボールリーグに参加。NPBホワイトの一員として、中継ぎ、抑えで10試合に登板し、1勝0敗、4ホールド、1セーブ、防御率0.75と好成績を収めた。また、12回を投げて14奪三振を記録した[12]。
2025年はウエスタン・リーグで中継ぎや抑えとして7月中旬まで防御率1点台を維持し、一軍で左腕が手薄な事情もあり、支配下登録への移行に期待がかかったが、パワー投手を求める一軍の要望と噛み合わず、支配下登録の期限である7月末までに吉報は届かなかった[13]。最終的にウ・リーグで21試合に登板し、1勝0敗1セーブ、防御率2.57の成績を残す[14]。10月2日に第1次の戦力外通告が行われた5選手に大江は含まれていなかったものの、シーズン中の支配下昇格を逃し、2年間で完全燃焼したとして[13]、10月4日に大江は球団に現役引退を申し入れ、7日に球団はこれを受理したことを発表した[14]。退団後は野球には携わらず、地元に戻って仕事を見つける予定[13]。
選手としての特徴
持ち球は最速153 km/hのストレート[10]、スライダー、フォーク[6]。奪三振能力の高さが持ち味である[1]。
詳細情報
NPB投手記録
- 一軍公式戦出場なし
独立リーグでの投手成績
| 年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2022 | 北九州 | 22 | 11 | 0 | 0 | 0 | 6 | 5 | 0 | 2 | .545 | 327 | 76.1 | 71 | 1 | 34 | - | 2 | 60 | 3 | 0 | 37 | 30 | 3.54 | 1.38 |
| 2023 | 44 | 8 | 0 | 0 | 0 | 5 | 1 | 2 | 8 | .833 | 325 | 78.0 | 68 | 0 | 26 | - | 3 | 90 | 4 | 0 | 33 | 20 | 2.31 | 1.21 | |
| 通算:2年 | 66 | 19 | 0 | 0 | 0 | 11 | 6 | 2 | 10 | .647 | 652 | 154.1 | 139 | 1 | 60 | - | 5 | 150 | 7 | 0 | 70 | 50 | 2.92 | 1.29 | |
- 各年度の太字はリーグ最高
背番号
- 17(2022年 - 2023年)
- 042(2024年[11] - 2025年)
脚注
注釈
出典
- ^ a b c 「注目!ドラフト会議#1 北九州下関フェニックス 大江海透」『NHK』2023年10月19日。2023年11月13日閲覧。
- ^ a b c 「広報よしのがり 2023年9月号」『佐賀県吉野ヶ里町』2023年9月1日。2023年11月13日閲覧。
- ^ 「鳥栖商、V候補の佐賀商撃破 エース田中、昨夏の雪辱」『西日本スポーツ』2017年7月17日。2017年8月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月13日閲覧。
- ^ a b c d 「オリックス、育成2位・北九州下関フェニックスの大江投手と仮契約」『中日スポーツ』2023年11月7日。2023年11月13日閲覧。
- ^ a b 「オリックス育成2位指名・大江海透投手、母校にプロ入り報告「夢のような感じだった」」『読売新聞』2023年11月17日。2024年1月17日閲覧。
- ^ a b c 「オリックス育成2位の北九州下関フェニックス・大江海透「はい上がって早く1軍で投げたい」【ドラフト会議】」『西スポWEB otto!』2023年10月26日。2023年11月13日閲覧。
- ^ 「【福岡北九州フェニックス選手インタビュー】左腕からの速球に注目!!目標は150キロ 大江 海透投手」『キタキュースタイル』2022年6月8日。2023年11月13日閲覧。
- ^ a b 「【ドラフト候補】153キロ左腕がNPB入りへ猛アピール 大江海透投手 #北九州下関フェニックス」『キタキュースタイル』2023年10月19日。2023年11月13日閲覧。
- ^ 「2023 ヤマエグループ九州アジアリーグ 個人賞」『一般社団法人 九州アジアプロ野球機構』2023年11月6日。2023年11月14日閲覧。
- ^ a b 「【ドラフト会議】西岡剛選手兼任監督が率いる北九州下関フェニックスの大江がオリックス育成2位指名」『Sponichi Annex』2023年10月26日。2023年11月13日閲覧。
- ^ a b “新人選手どんな選手? 入団会見紹介文を丸ごとお届け”. スポーツナビ. 2025年3月18日閲覧。
- ^ “異国で無双“0.75” 育成23歳の尽きぬ闘争心…見据える支配下「未来は見えた」”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2025年1月31日). 2025年3月18日閲覧。
- ^ a b c 北野正樹「オリ左腕、突然引退申し入れのワケ「悔いは全くない」 わずか2年、“野球卒業”の胸中」『Full-Count』2025年10月7日。2025年10月7日閲覧。
- ^ a b 「オリックス 育成2年目の大江海透が現役引退 本人から申し入れ」『Sponichi Annex』2025年10月7日。2025年10月7日閲覧。
- ^ 北九州下関フェニックス 2022年度 - 一球速報.com(「福岡北九州フェニックス」時代だが、ウェブサイト上の表記は「北九州下関」)
- ^ 北九州下関フェニックス 2023年度 - 一球速報.com
関連項目
外部リンク
- 個人年度別成績 大江海透 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)
- 選手名鑑 - オリックス・バファローズ公式サイト
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
- 大江海透 (@_ki10.042) - Instagram
- 大江海透のページへのリンク