夜_(フルート協奏曲)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 夜_(フルート協奏曲)の意味・解説 

夜 (フルート協奏曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 16:37 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

フルート協奏曲 ト短調 RV 439, 作品10-2 は、アントニオ・ヴィヴァルディが作曲したフルート協奏曲。『』(La notte)という標題で知られる。

楽曲解説

この作品は、1729年に出版された『6つのフルート協奏曲集 作品10』の第2曲であり、原曲は『室内協奏曲 ト短調 RV 104』である。

なお、ヴィヴァルディが作曲した協奏曲の中で、他に『夜』という標題が付けられているものに『ファゴット協奏曲 変ロ長調 RV 501』がある。

編成

独奏フルート、第1・2ヴァイオリンヴィオラ通奏低音チェロコントラバスチェンバロ).

作品10の協奏曲は、いずれもフルート(フラウト・トラヴェルソ)のために作曲されたものであるが、現代ではフルートの代わりにリコーダーを使用する場合もある(YouTubeで視聴できる)。

構成

全6楽章。『夜』という標題の通り、一部の楽章に「幽霊」(Fantasmi)、「眠り」(Il Sonno)という副題もついている。

  • 第1楽章 ラルゴ
    ト短調、4分の3拍子。
    終始フラット1つの調号で書かれているが、E音の臨時記号によりト短調となる。4~5小節にも及ぶフルートのトリルが、当時のイタリアの夜の情景を描き出している。
  • 第2楽章 幽霊:プレスト
    ト短調、4分の4拍子。
    幽霊」(Fantasmi)という副題がついている。高音部と低音部のカノン風の進行である。フルートは16分音符と32分音符、細かな3連符と終止せずそのまま第3楽章へと続く。
  • 第3楽章 ラルゴ
    ヘ長調、4分の3拍子。
    通奏低音は休みである。緩徐楽章であるので単に楽譜通りに演奏すると味気ないものとなってしまう。
  • 第4楽章 プレスト
    ト短調、4分の3拍子。
    フルートとヴァイオリンが分散させた和音にのせて音楽を進行させていく。ヴィオラ、チェロ、コントラバスには移弦の技術を要するが、ここで特筆するほどではない。
  • 第5楽章 眠り:ラルゴ
    ハ短調、4分の4拍子。
    眠り」(Il Sonno)という副題がついている。「チェンバロは休止で、弦楽合奏は、弱音器をつける」との指定がある。和声の持続音だけで音楽が進行する。
  • 第6楽章 アレグロ
    ト短調、4分の4拍子。
    カノン風の進行。14小節後からフルートのソロが始まる。その後トゥッティとなった後フルート、第1ヴァイオリン、チェロのソロとなるがヴァイオリンにはヴァイオリン協奏曲とも思えるような移弦の技術を要する箇所が存在する。

その他

2008年に放送された資生堂の『マキアージュ』のテレビコマーシャルにて、第6楽章の一部がBGMとして使用されていた。

外部リンク


「夜 (フルート協奏曲)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「夜_(フルート協奏曲)」の関連用語

夜_(フルート協奏曲)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



夜_(フルート協奏曲)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの夜 (フルート協奏曲) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS