外命婦の封号(女性の爵位)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 00:07 UTC 版)
女性に与えられる爵位に順ずる封号は古来から存在したが、基本的に皇族女子や夫・子によって授けられることが多かった。 唐代には皇伯叔母に大長公主、皇姉妹には長公主、皇女には公主、皇太子の娘には郡主、王の娘には県主、王の母や妻には妃が授けられた。皇室以外では夫や子の品階や爵位によって授けられた。一品および国公の母・妻には国夫人が、三品以上の母・妻には郡夫人が、四品以上の母・妻には郡君が、五品以上の母・妻には県君が、散官や同職事には郷君がそれぞれ封ぜられた。 宋代では当初は唐とほぼ同様の制度が用いられていたが、公主から帝姫に一時期変更されていたことがあった。また郡君を淑人・碩人・令人・恭人に、県君を室人(後更に宜人)・安人・孺人に分けるようになった。 明代では公の母・妻は国夫人、侯の母・妻は侯夫人、伯の母・妻は伯夫人が授けられた。また、一品は夫人が授けられていたが、後には一品夫人と呼ぶようになった。二品は夫人、三品は淑人、四品は恭人、五品は宜人、六品は安人、七品は孺人がそれぞれ授けられた。 なお、母・祖母などには「太」の字が加えられた(国太夫人や郡太君、伯太夫人など)。これは、皇太后・太皇太后などの用例と同じものだと考えられる。
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