基本的技法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 06:02 UTC 版)
CPMを使う際の基本的テクニックは、以下を含むプロジェクトのモデルを構築することである。 プロジェクトを完了させるまでに必要な全ての活動の一覧 各活動にかかる時間 活動間の依存関係 これらの値を使い、CPMによってプロジェクト完了までにかかる最長の経路(依存関係のある一連の活動の連なり)を計算し、プロジェクト完了を延期せずにそれぞれの活動をスケジュールした場合の開始と終了の最も早い時期と最も遅い時期を求める。これによって、どの活動が「クリティカル」(すなわち、最長経路上にある)かを決め、どの活動に「トータルフロート」(すなわち、プロジェクトを遅延させずに活動開始を遅延できること)があるかを決める。プロジェクトマネジメントにおいてクリティカルパス(経路)とは、必要な時間を積算したときに最長となる一連の活動を意味する。これによって、プロジェクト完了までにかかる最短時間を決定できる。クリティカルパス上の活動に遅延が生じると、プロジェクト完了予定日に直接的な影響が生じる。すなわち、クリティカルパスにはフロート(余裕時間)が全くない。1つのプロジェクトに複数の並行するクリティカルパスが存在することもある。クリティカルパスと並行していてフロートのある経路は、準クリティカルパス、または非クリティカルパスと呼ぶ。 これらの結果により管理者は活動を優先順位付けでき、プロジェクトの管理を効率化できる。そして、活動群をさらに並行に実施できるようにしたり(ファストトラッキング)、クリティカルパスにさらにリソースを投入して期間を短縮させたりすることで、プロジェクト全体をより早期に完了させることもできる。
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