地名・河川名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/01 03:40 UTC 版)
ブリソン諸語が退去した地域に残っている遺産は、主に地名と河川名である。ブリソン系の地名が残っているのは、スコットランドの低地地方と、かなりブリソン諸語話者が残っているといわれるイングランドの一部である(旧ローマ・ブリトンの町を除けば、イングランドの大部分でブリソン諸語の地名は少ない)。ブリソン諸語を(間接的なものも含む)起源とする地名には、ロンドン・パース・アバディーン・ヨーク (イングランド)・ドーチェスター・ドーバー・コルチェスターなどがある。イングランドで見られるブリソン諸語の要素としては、丘の名前に「bre-」や「bal-」が含まれること、湿地帯を指す「carr」、他にも小さく険しい谷を指す「combe」「coomb(e)」、ごつごつした岩山を指す「tor」などがブリソン諸語から英語への借用語である。他にもブリソン諸語を反映した語として、「Dumbarton」(スコットランド中西部の町名)がある。これはスコットランド・ゲール語で「ブリトン人の要塞」を意味する「Dùn Breatainn」からきたものである。また「Walton」(ウォルトン 英語圏で散見される地名。英語版参照)は、「wahl」(ブリソン人・ウェールズ人)が住む「tun」(定住地)という意味がある。 ジャクソンが作成した地図が示すように、イングランドにおけるケルト系の河川名は東から西へ行くに従って増えていく。これにはエイヴォン川(River Avon)・チュー川(River Chew)・フルーム川(River Frome)・アクセ川(River Axe)・ブルー川(River Brue)・エクス川(River Exe)などがある。
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