和田の湖の構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/08 23:07 UTC 版)
文献によって細部は若干異なるが、アイデアは本質的には同等である。ここでは、右図に基いた記述を行う。また、3つのみならず、3つ以上の任意の個数の領域についても、同様のアイデアで構成できる。 単位正方形 U = { ( x , y ) | 0 < x < 1 , 0 < y < 1 } {\displaystyle U=\{(x,y)\,|\,0<x<1,\,0<y<1\}} から始める。これは「島」に見立てられる。1日目に { ( x , y ) | 0 < x < 2 / 3 , 1 / 3 < y < 2 / 3 } {\displaystyle \{(x,y)\,|\,0<x<2/3,\,1/3<y<2/3\}} の部分を掘って、青い湖とする。2日目には、図のように「陸」の部分の中央の筋をなぞるようにして、幅 1/9 の赤い湖を掘る。その結果残った陸の部分も幅が 1/9 であり、依然連結していることに注意せよ。なお、湖の縁は湖に含めないものと考える(すなわち湖は開集合である)。3日目には、幅 1/27 の緑の湖を掘って、陸の部分の幅も 1/27 となるようにする。4日目には、青い湖の先端から幅 1/81 の「運河」を掘って、青い湖を拡張する。これまでと同様に、陸の部分の中央をなぞるように掘っていくと、その結果残った陸の部分も幅が 1/81 であり、依然連結している。5日目には、赤い湖の先端から幅 1/243 の運河を掘る。以下同様にして、青、赤、緑の順に、幅が前日の 1/3 になるように運河を掘り続けると、陸の部分はどんどん幅を失っていく。 永遠に掘り続けた極限として、島は3色の湖 B, R, G と陸 Z の非交和として表される: U = B ∪ R ∪ G ∪ Z . {\displaystyle U=B\cup R\cup G\cup Z.} このとき、Z は B, R, G の共通の境界である。 全体が単位正方形であることや、1/3, 1/9 といった数値は重要ではない。肝要なのは、新しく掘った湖と残った陸との距離の最大値が、限りなく 0 に近付くように掘り進めることである。
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