吹きこぼれ防止器とは? わかりやすく解説

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吹きこぼれ防止器

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/20 07:34 UTC 版)

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吹きこぼれ防止器の取扱説明書
磁器製吹きこぼれ防止器。両側に一つずつくぼみが設けられ、くぼみのある側が高くなるよう円盤内部に傾斜が設けられていることが確認できる。
ガラス製吹きこぼれ防止器
ステンレス製吹きこぼれ防止器

吹きこぼれ防止器(ふきこぼれぼうしき、英語:milk watcher、milk saver、pot watcher、pot minder、milk guard、boil over preventer)とは、鍋底に置いて液体沸騰時の吹きこぼれ、及び特に牛乳沸騰による焦げ付きを防止するための調理器具である。

吹きこぼれ防止器は、縁を盛り上げ、一方向にくぼみを設けた円盤の形をしている(写真参照)。表裏両用とするため、二方向にくぼみを設けているものもある。円盤の内側は平坦ではなく、くぼみのすぐ後ろ側に水蒸気を集める空間を設けるため、くぼみのある側が高くなるよう傾斜している。水蒸気は吹きこぼれ防止器の下に集まり、くぼみのある側を持ち上げる。鍋底の液体対流と同時に水蒸気が放出されるため、ガラガラという音が発生する。[1]

歴史

吹きこぼれ防止器は、ヴィンセント・ハートリーにより1938年発明され[2]、ラテン系の国々に広く普及した。

仕組み

通常であれば沸騰した液体は吹きこぼれることはない。例えば牛乳パスタを加えた場合など、脂肪デンプン、その他の物質が沸騰した水の中に含まれているときに、吹きこぼれが発生する。沸騰した液体の表面にが形成されるためである。液体粘度が高い場合、水蒸気の下でを形成し、を鍋の縁より上に押し上げるため、吹きこぼれが発生する。吹きこぼれ防止器は、細かな水蒸気を一つの大きなにまとめ、液体表面のを破るような形でを放出することにより、この過程を妨げる。また、吹きこぼれ防止器は液体が沸騰するとガラガラと音を立てるため、調理を行う者は沸騰に気付きコンロの火力を弱めることができる。

吹きこぼれ防止器は、さらに、液体を鍋底付近で循環させることにより、液体が一か所にとどまり鍋底に焦げ付くのを防ぐこともできる。[3]

脚注

  1. ^ Image:Solidex Package Back.JPG Solidex社製吹きこぼれ防止器の包装の裏面
  2. ^ History of Hartley Botanic
  3. ^ What is Scorching or Scalding Milk?

関連項目




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