合成培地と天然培地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/09/05 09:10 UTC 版)
合成培地(完全合成培地) 精製された化学薬品のみから調製可能な培地。組成が明確で培養の再現性が得やすい。 半合成培地 合成培地の機能を補う目的で、これに天然物を添加したもの。添加物としては酵母抽出物(yeast extract)や血清(serum)などが良く使われる。 天然培地 肉やジャガイモなど動植物の煮出し汁や、土壌や腐植質の抽出液といった天然物をそのまま、或いは寒天や少量の塩類等を加えて、ほぼそのままの組成で利用する培地。 半合成培地や天然培地の場合、成分は不明確である。培養条件を一定にするという意味では合成培地が望ましいが、そのためには培養対象の必須栄養素の要求性や、その他の生育特性を完全に明らかにしておかなければならない。従って、ある生物の培養系を確立する場合は、天然培地で培養法を模索しながら、段階的に半合成培地あるいは合成培地へと移行していくことになる。
※この「合成培地と天然培地」の解説は、「培地」の解説の一部です。
「合成培地と天然培地」を含む「培地」の記事については、「培地」の概要を参照ください。
- 合成培地と天然培地のページへのリンク