収穫逓減の法則との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 05:35 UTC 版)
「アムダールの法則」の記事における「収穫逓減の法則との関係」の解説
アムダールの法則は収穫逓減の法則と組み合わせて述べられることが多いが、アムダールの法則を適用した特殊な例のみが「収穫逓減の法則」を示す。最初から(性能向上の観点で)最適な実装をしていく場合、改良に対して得られる性能向上は単調減少していく。しかし最適でない改良なら、さらなる改良を施すことで新たな性能向上が得られる場合もある。一般にシステムの改良は困難を伴う場合や時間がかかる場合があり、必ずしも常に最善の改良を行えるわけではない。 プロセッサを追加するとそれに対応して並列化して動作するプログラムがあるとする。そのようなプログラムで解くべき問題の大きさが固定の場合に、プロセッサを追加して性能向上を図ろうとしたとき、アムダールの法則は収穫逓減の法則と同じことを表す。プロセッサを追加する度に、それによって得られる性能向上の度合いは減っていく。プロセッサを倍増させたときの性能向上比率は減少していき、最終的には 1 / ( 1 − P ) {\displaystyle \scriptstyle 1/(1\,-\,P)} へと近づいていく。 ここでは、メモリ帯域幅やI/O帯域幅といったボトルネックの可能性を考慮していない。それらがプロセッサ数に比例して拡大しないなら、収穫逓減の傾向がさらに強まることになる。
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