厚生経済学の第一定理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 23:44 UTC 版)
「エッジワース・ボックス・ダイアグラム」の記事における「厚生経済学の第一定理」の解説
2本の無差別曲線が接する点はパレート最適であることを確認した。同時に、2本の無差別曲線が共通の価格線の下で接する点は競争均衡(英:The competitive equilibrium)である。したがって、競争均衡はパレート最適である。この議論は、無差別曲線が微分可能でなく、競争均衡点がボックスの淵にある場合でも成り立つ。均衡の定義は、「追加的な取引がもう起こらない」である。そして、追加的な取引が起こらないということは、1人の消費者の効用水準を下げずにもう1人の消費者の効用水準を上昇させることはできないということである。これは、パレート最適の定義に等しい。 均衡は「局所的に」パレート改善ができないことを意味する。つまり、局所的にパレート最適であることを意味する。しかし、パレート最適の定義はグローバルに見て(全体的に見て)パレート改善ができないことを要求する。厚生経済学の第一定理には、完全競争の仮定は必要ない。消費者がお互いに同意するまで交換をし続ける限り、(少なくとも局所的には)パレート最適になる。
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