半順序からのアプローチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 09:32 UTC 版)
「結びと交わり」の記事における「半順序からのアプローチ」の解説
A を半順序 ≤ を持った集合とし、x と y を A の2つの元とする。A の元 z が x と y の交わり(あるいは最大下界あるいは下限)であるとは、以下の2条件が満たされることをいう。 z ≤ x かつ z ≤ y(すなわち z は x と y の下界である)。 w ≤ x かつ w ≤ y なる A の任意の w に対して、w ≤ z となる(すなわち z は x と y の任意の他の下界よりも大きいか等しい)。 x と y の交わりが存在すれば、一意である。なぜならば z と z′ がともに x と y の最大下界とすると、z ≤ z′ かつ z′ ≤ z だから z = z′ となるからである。交わりが存在するとき、x ∧ y と書かれる。A の元の対には交わりを持たないものがあるかもしれない。それは、そもそも可解を持たないからか、あるいはどの下界も他の全てより大きくないからである。元のすべての対が交わりを持つとき、交わりは A 上の二項演算であり、この演算が以下の3つの条件を満たすことを見るのは容易である。A の任意の元 x, y, z に対して、 a. x ∧ y = y ∧ x(可換性)、 b. x ∧ (y ∧ z) = (x ∧ y) ∧ z(結合性)、 c. x ∧ x = x(冪等性)。
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