半音階的大ギャロップとは? わかりやすく解説

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リスト:半音階的大ギャロップ

英語表記/番号出版情報
リスト:半音階的大ギャロップGrand galop chromatique S.219 R.41作曲年1838年  出版年1883年 

作品解説

2007年8月 執筆者: 和田 真由子

1838年作曲された。変ホ長調でかかれ快活な小品であり、数あるギャロップの中で、最も完成度が高いものの一つ文字通り半音階の上旋律構成され執拗な増三和音特徴的である。ピアニシモからフォルテティシモまでの音量域で、かつ発想記号表記目まぐるしい中間部では、右手高速跳躍求められる
演奏史においてはジョルジュ・シフラ影響力が非常に強く、ヴィルトゥオーゾピースとして広く知られているフランツ・リスト自身もアンコールピースとして愛奏していた。
ホ長調簡易版存在しトリオ部分では《舞踏会のギャロップ S220》が組み込まれている。ここでは、主題重音取り除かれており、効果的に演奏難度下げられている。


半音階的大ギャロップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/27 14:59 UTC 版)

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半音階的大ギャロップ(はんおんかいてきだいギャロップ、Grand galop chromatiqueサール番号S.219)はフランツ・リストの作曲したピアノ曲

概要

1838年に作曲され、出版されるとルドルフ・アポーニー伯爵(Count Rudolf Apponyi)に献呈された。リストの絢爛たる技巧を発揮するための演奏効果の高い小品で、リストがリサイタルを開いた際には頻繁に取り上げられていた。このため当初から高い人気を博し、次年までには演奏を容易にした版(S.219bis)や四手ピアノ版(S.616)がリスト自身によって編まれ、出版されている。

作品

プレスト、変ホ長調、2/4拍子

ファンファーレ風の短い前奏に続き、上行半音階をもとにした中心主題がギャロップのリズムに乗って軽快に現れる。これに加えて和音で奏される決然とした動機、《ラ・カンパネッラ》を思わせる跳躍が続く動機が変奏されながら、華やかな終結まで入れ替わり立ち替わり現れる。

幅広い跳躍、オクターヴ、4-5指を用いた細かい動きなど、演奏には高い技巧が要求される。また、曲全体の調性感は明瞭であるものの、半音階が主題材料に用いられているため、増三和音全音音階の響きが頻出するのが特徴的である。

参考文献

  • Alan Walker "Franz Liszt: The Virtuoso Years, 1811-1847" (Cornell University Press, 1987)
  • Leslie Howard "The complete music for solo piano, Vol. 28 – Dances and Marches" (Hyperion, CDA66811/2) のCD解説書 (Leslie Howard, 1994)

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