北元の時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/03 06:48 UTC 版)
トゥメト部の前身はチンギス・カンの弟カチウンの末裔、ドーラン・タイジが率いるドローン・トゥメンである。カチウン王家は代々ノーン河流域に遊牧してきたが、エセン・ハーンのモンゴル統一・短期間の即位と死という混乱の中で南方に移住してきた。ドローン・トゥメンにはアムール水系に居住するトゥングース系民族(ウェジ/オジェート)が含まれており、これらを指して「モンゴルジン(モンゴルに似た者達)」とも呼んだ。 ドーラン・タイジは1465年にハラチン部のボライ・タイシと組んでマルコルギス・ウケクト・ハーンを弑逆し、オイラトのオシュ・テムルと協力することで勢力を拡大した。 1475年、マンドゥールン・ハーンが帝位に即くと、「ウケクト・ハーンの仇を討つ」と称して出陣し、ドーラン・タイジを殺してドローン・トゥメトの国人を征服した。この時、マンドゥールン・ハーンはドーラン・タイジ腹心の部下トゥルゲンを味方に引き込んでおり、征服したトゥメトはトゥルゲンの手に委ねられた。また、マンドゥールン・ハーンはトゥルゲンの息子ホサイに自らの娘を嫁がせて「タブナン」という称号を名のらせ、トゥメトを統治するトゥルゲン家との関係を強固なものとした。
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