化学組成とアルカリ源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 03:46 UTC 版)
「オリエントガラス」の記事における「化学組成とアルカリ源」の解説
オリエントガラスはソーダガラスに分類され、砂とアルカリによって作られた。砂により主成分のシリカを、フラックスとしてアルカリを使用したソーダガラスは、使用されるアルカリは変化している。植物灰による植物灰ガラスと天然ソーダによるナトロンガラスに大別される。メソポタミアでは植物灰による植物灰ガラスが作られたとされ、天然ソーダを得やすいエジプトではアルカリとして天然ソーダを使ったナトロンガラスが作られた。このうち、メソポタミアで作られた植物灰ガラスはシリカに富みナトリウムに乏しい化学組成が特徴である。アルカリはシリカが低温で融解しやすくするためのフラックスとして使われるために、シリカに富みナトリウムに乏しいガラスを作ったメソポタミアのガラス溶解技術の高さがうかがえる。後に、古代暗黒時代をえてメソポタミアでもナトロンガラスが作られるようになり、植物灰ガラスによく含まれていたマグネシウム・カリウムは少なくなった。
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