勝宗十句義論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 10:43 UTC 版)
「ヴァイシェーシカ学派」の記事における「勝宗十句義論」の解説
東アジアでは、ヴァイシェーシカ学派は「勝論」や「勝宗」と呼ばれ、『大毘婆沙論』等の言及で知られていた。特に、6-7世紀の慧月著・玄奘訳とされる『勝宗十句義論』によって思想が伝えられた。『勝宗十句義論』は、ヴァイシェーシカ学派の綱要書の漢訳だが、サンスクリット原典が伝わらず、チベット訳も無い。また内容が特殊で、6種ではなく10種のカテゴリーが扱われる。同書は仏教の論書ではないが大蔵経に収められた。 日本では江戸時代に盛んに研究され、複数の注釈書が著された。主な注釈者として、真言宗豊山派の法住や快道がいる。彼らはサーンキヤ学派の『金七十論』も研究した。 大正6年(1917年)には、宇井伯寿により英訳が作られた。
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