力の法則の修正
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:06 UTC 版)
「修正ニュートン力学」の記事における「力の法則の修正」の解説
MOND は、ニュートンの運動方程式(運動の第 2 法則)F = ma への修正として記述され、これを F = m μ ( a a 0 ) a {\displaystyle F=m\mu \left({\frac {a}{a_{0}}}\right)a} と変更する。 ただし、μ(x) はある関数であり、その具体的な表式は与えられていないが、|x| ≫ 1 のとき μ(x) ≈ 1, |x| ≪ 1 で μ(x) ≈ x であることを要請する。 また、a0 はある基本的物理定数となるものであり、極めて小さな値をもつと想定される。 ミルグロムはこのように MOND を運動方程式への変更として記述しているが、主として検討されるのは重力の相互作用のみである。 太陽が惑星に及ぼす重力加速度と、銀河全体が太陽に及ぼす重力加速度との間には 1 万倍以上の開きがあるため、MOND では日常の現象と銀河の現象とでは μ による効果がまったく異なるのだとする。 すなわち、太陽系内を含む日常のスケールでは、a0 よりも a がはるかに大きく μ(x) ≈ 1 とみなされる。 この場合、ニュートン力学との違いは表れない。 一方、恒星間や銀河、銀河間のスケールでは a0 に近いかそれを下回り、μ(x) ≈ x, すなわち力が加速度の二乗に比例するような影響が無視し得ない。
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