別称「御影石」について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 20:49 UTC 版)
日本では花崗岩質の石材を御影石と呼ぶ場合がある一方で、花崗岩ではないのに御影と付けられた石材も存在する。 御影石の名は、神戸市の御影に由来する。六甲山南麓の荒神山で採石された石材は御影に運ばれ、御影の港から船で日本各地へと輸送されていた。なお、この六甲山で採石された石材は、花崗岩であった。その利用は中世から近代に及び、石垣や石柱などに利用されていた。御影石は良質な石材として日本で有名になり、他地域で採掘された御影石に類似した石材も「御影石」と呼ぶようになった。その後、六甲山でとれる御影石は「本御影」と呼んで区別した。1956年に六甲山が瀬戸内海国立公園に編入された結果、同地での採石は停止した。 ただし「御影」の名前は、日本各地の似た石材の産地にも転用された。代表的な例が、福島県伊達市を中心とした「吾妻御影」や、茨城県笠間市を中心とした「稲田石」、同じく茨城県の桜川市を中心とした「真壁石」などである。 なお、墓石などに使われる「黒御影」は花崗岩ではなく閃緑岩や斑れい岩である。
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