分数次フーリエ変換の解釈
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/25 07:06 UTC 版)
「分数次フーリエ変換」の記事における「分数次フーリエ変換の解釈」の解説
フーリエ変換の通常の解釈は、時間領域信号を周波数領域信号へと変換するものである。これに対して、逆フーリエ変換の解釈は周波数領域信号を時間領域信号に変換するものである。見て分かるように、分数次フーリエ変換は(時間領域でも周波数領域でもどちらでもよい)信号を時間と周波数の間の領域の信号へと変換するもの、つまり時間・周波数領域(英語版)での回転と解釈できる。この見方は線形正準変換(英語版)により一般化される。この変換は、分数次フーリエ変換を一般化し、時間・周波数領域における回転以外の線形変換を可能とする。 下の図を例にとろう。時間領域信号が(下のとおり)矩形の場合、周波数領域ではsinc関数となる。しかし、分数次フーリエ変換を作用させた場合、矩形信号は時間と周波数の間の領域の信号が得られる。 実際、分数次フーリエ変換は時間周波数分布上の回転操作である。上述の定義から、α = 0 の場合の分数次フーリエ変換では何も変化せず、α = π/2 の場合はフーリエ変換となり、時間周波数分布を π/2 だけ回転させる。α がその他の値の場合、分数次フーリエ変換は時間周波数分布を α だけ回転させる。次の図はさまざまな α の値における分数次フーリエ変換の結果である。
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