共鳴管としての外耳道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/28 08:05 UTC 版)
外耳道全体は、一方が閉鎖された管となっており、これは閉管の一種と見ることができる。したがって、この部分は閉管として共鳴(共振)を起こす。これにより、外から入ってきた音の周波数が、共鳴を起こす周波数であった場合、その周波数の聞こえが良くなるという効果がある。ヒトの外耳道の長さはある程度決まっている(管の長さによって共鳴する音の周波数が決まる)ので、その周波数は、3 kHz - 4 kHzの間にある。この周波数では、約10 dBの音圧上昇効果があるとされる。ところで、ヒトの気導聴力(空気中から入ってきた音の聴力)で最高感度となっているのは、ちょうど3 kHz - 4 kHz付近である(詳しくは、等ラウドネス曲線を参照)。この周波数帯がヒトの気導聴力の最高感度となっているのは、この外耳道の共鳴によるものであると言われている。
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