全身性リンパ腫の中枢神経系浸潤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 09:59 UTC 版)
「悪性リンパ腫」の記事における「全身性リンパ腫の中枢神経系浸潤」の解説
全身性リンパ腫の中枢神経系浸潤の大半はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。診断時より中枢神経系浸潤している場合と治療後に中枢神経系に再発する場合がある。浸潤様式に脳実質内腫瘤形成型と髄膜播種型と両者の合併が知られている。浸潤した部位によって麻痺や失語のような巣症状、認知機能低下や性格変化など非局在性症候や頭蓋内圧亢進症による頭痛、嘔気などが認められる。比較的高頻度にみられる症状は脳神経麻痺であり特に外眼筋麻痺と顔面神経麻痺が多い。全身性リンパ腫の中枢神経系の再発は5%と比較的稀である。しかし予後は不良であり50%生存期間は6ヶ月であり、2年生存率は27%という報告もある。治療は高用量メソトレキセートの全身投与が優れているが副作用も多い。 その他ステロイドや抗がん剤の髄腔内投与や全脳放射線照射などが行われる。リツキシマブの髄腔内投与の報告もあるが一般的ではない。
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