偽関節の発生原因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 03:17 UTC 版)
骨癒合のプロセスは概ね以下のとおりである。 骨折部に血液やリンパ液が出て、骨片と骨片の間に血腫と浮腫がつくられる。ここに炎症反応が生じ、肉芽組織がつくられる。 新生された血管が肉芽組織に入り込み、線維組織や軟骨組織、未熟な骨組織がつくられる(これらを仮骨と呼ぶ)。 石灰塩の沈着が進み、成熟した骨組織に変わってゆく。 仮骨の吸収や転化が進み、日常生活に適した形態に戻ってゆく。 したがって、初めに形成される血腫が流出すると骨癒合が進行しない。また、骨折部に圧迫力以外の力(屈曲力、剪断力、捻転力あるいは牽引力)が加わると骨癒合の妨げとなる。局所的な原因としては他に骨片の欠損や血行不良があげられる。 全身性疾患は骨癒合に不利な要因であり、内分泌障害とくに糖尿病は偽関節の原因となり得る。また、栄養障害も同様に偽関節の原因となることがあるため、注意が必要である。
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