偽のSOS事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 04:32 UTC 版)
SOSが広く知られるようになると、悪質な偽SOS事件が起きた。 1910年10月23日夜、ロードアイランド州ニューポートの税関監視艇アクシネット(Acushnet)号RCUが「オクラホマ号(SS Oklahoma)」のユナイテッド・ワイアレス局QBが発する遭難信号SOSを受信した。遭難地点が聞こえなかったため、ナンタケット灯台船無線局にも協力を要請し、オクラホマ号を探呼したがコンタクトは取れなかった。しかし複数の周辺局がオクラホマ号のSOSを聞いていたため大騒ぎになったのである。 オクラホマ号はJ.M. Guffey Petroleum Company所属の船で、新聞社の取材に対して、46名の乗員で19日にペンシルバニア州フィラデルフィアを出港し、テキサス州ポートアーサーへ向かっており、最後の連絡は10月21日19時でハッテラス岬沖だったと明かした。するとSOSが受信されたニューポートとは反対方向へ4日間も進んでいることになり、遭難信号の信憑性が疑われだした。そして翌24日夜、当のオクラホマ号から『ポートアーサーに向け、メキシコ湾を安全航行している。』と連絡があり、昨夜のSOSが悪質なイタズラだったことが判明した。
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