保険における配当
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/20 04:39 UTC 版)
生命保険・損害保険において配当とは、契約者が支払った保険料のうち、実際の保険運営において生じた余剰を契約者に返還するものを言う。保険株式会社では契約者配当と呼ぶのに対し、保険相互会社では社員配当と呼ぶ。 生命保険の場合、配当は以下の5つに区分できる。 通常配当費差配当 - 会社の運営にかかる費用が、当初の見積もりより低かった場合の配当 死差配当 - 実際の契約者死亡率(保険金支払い率)が、当初の見積もりより低かった場合の配当 利差配当 - 保険金の運用利率が、当初の予想を上回った場合の配当 特別配当 - 10年以上の契約期間を有する保険に対して、特別に支払われる配当長期継続特別配当 - 10年以上契約が継続している契約に対して支払われる。ラムダ配当 消滅時特別配当 - 10年以上契約が継続した契約に対して、契約が消滅した際に支払われる。ミュー配当 ただし、1990年代〜2000年代には予定利率(当初見積もった資金の運用利率)を下回る運用環境が続いたことから、配当金がほとんど支払われない場合も多かった。そのため当初より配当を支払わない事にし、その分保険料額を引き下げた「無配当保険」や、利差配当に関してのみ配当を支払う「利差配当保険(準有配当保険)」も現れている。 なお、本来は配当金が支払われるべきはずである契約であったにも関わらず、不当に支払われなかった事案が一部の保険会社で明らかになっている。
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