保佐人の職務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/20 09:32 UTC 版)
保佐人は上に列記した法律行為について、同意を与える。保佐人には準禁治産者を代理する権限はなく、法定代理人ではない。 準禁治産者が保佐人の同意を得ないでした、取り消しうる行為は、準禁治産者本人に限り取り消しうる。保佐人は法定代理人でないので取消権はないとするのが判例の立場であった(大判大正11年6月2日)。もっともこの判例には「同意権者は、その権能を無視された場合に、その無視してなされた行為を取消うるのでなければ、同意権は実効を収めえない」として学説は批判的であった(のちの成年後見制度では保佐人の取消権が明文で規定された)。 準禁治産者が精神障害者である場合、保佐人は後見人のような療養監護の権利義務を有しないことから、保佐人には後見人のような義務者としての規定はなかった(成年後見制度の開始と同時に、後継の法律が改正され、このときに保佐人にも保護者としての類種の義務が当初は課せられた)。
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