例外安全性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 21:57 UTC 版)
あるコード内を実行中の失敗が、メモリリーク、格納データの不整合、不正な出力などの有害な効果を生じないとき、そのコード片は例外安全であると言う。例外安全なコードは例外が発生したとしてもそのコードが備える不変条件を満たさなければならない。例外安全性にはいくつかのレベルがある: 不送出保証、もしくは失敗透過性: 操作は成功するものと保証され、例外的な状況の中であっても全ての要求を満たす。もし例外が発生したとしても、その例外をより上位に送出はしない。(最高レベルの例外安全性) 強い例外安全性、コミット・オア・ロールバックセマンティクスあるいは無変更保証: 操作は失敗することがあるが、失敗した操作は副作用を起こさないことが保証され、すべてのデータは元の値を保持する。 基本的例外安全性: 失敗した操作の不完全な実行によって副作用が起こることがあるが、状態の不変条件は保たれる。あらゆる格納データは、もはや実行前とは異なるとしても、有効な値を持つ。 例外安全性なし: 何も保証されない。(最低レベルの例外安全性)
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