佐怒賀正美とは? わかりやすく解説

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佐怒賀正美

佐怒賀正美の俳句

うすらひや幽鬼の館朽ちて映る
たましひとときどき笑ふ花の種
たましひの渦曳く秋の神輿かな
つくしんぼ遠の淡海にかざし摘む
にんじんに似し教師去り春の虹
はまなすや天の扉にダリの刻
ばらばらと星の音降る焚火かな
まくなぎや打つて返せば首に憑く
まん中に夷ゐさうな青田波
ビッグバン大向日葵が首振れば
万骨のオラショに月や亡き城に
世界中トースト飛び出す青葉風
亀鳴くは亀の幼霊あやすなり
仮幻忌や蓮あらしの青こだま
冷まじや月あれば月の抜けあと
初夢につかみて声のやうなもの
吹かるるは水仙そして土星の環
喇叭吹く春の道化と片手組む
喉にまで赤く刺さりて海市立つ
大笑面ならぼうたんのうしろなり
大細胞なせり緑雨の城郭図
天柱に四方のくちなは吸はれ秋
師の句碑に捧げれば菊眠るごと
幻の城ロザリオに顕ち露うごく
悪路王の首に無辺や旱星
摩天崖穴に入る蛇かぎりなし
月白や戯画の鳥獣掌にのぼれ
母がゐて蜩山は紗をながす
流れつぐ水のほとりの聖樹かな
海に出て天にふくらむ吹雪かな
瀧桜落ちくるひかり子へ流す
片虹や首の根ふかくしめりをり
白地着てダミアの暗き声を聴く
白鳥の立つ首日暮には鋼
知命なり氷を撥ねてくる日ざし
翔ち惑ふ雁あり朝の靄濃きに
翳るとき巌なしたり瀧ざくら
肉感を削ぎたる野火の走りけり
荒海や佐渡の風垣に灯の洩るる
蝶は身の微塵のとげを払ひ飛ぶ
衿あしに涙を溜めてかたつむり
赤き帆はルオーの墓標柳絮飛ぶ
身にふかき鬼に及びし湯ざめかな
身の闇を挘りて春の出でにけり
遊びたくなつて水母でゐるたましひ
隠岐古海三人の子のひとつ凧
隠岐枯れて大赤断崖の吹かれけり
鬱にひそむ炎声が活路水澄めり
鬱塊の遊び出でたる海市かな
黙を光に天地均しの紙漉女
 

佐怒賀正美

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/25 23:08 UTC 版)

佐怒賀 正美(さぬか まさみ、1956年昭和31年)- )は、俳人。俳句結社「秋」主宰。妻は、歌人橋本喜典の長女。

略歴

茨城県古河市に生まれる。茨城県立古河第三高等学校を経て、東京大学文学部仏文科卒業。小学館辞典編集部に勤務し、2014年4月早期退職[1]

中学時代に第4回俳句研究賞受賞者である牧辰夫により俳句を知り、大学時代は東大学生俳句会、東大本郷句会に参加、山口青邨、小佐田哲男、有馬朗人の指導を受ける。1978年、石原八束主宰の「秋」に入会、師事。1990年、有馬朗人主宰の「天為」創刊に参加。二代目「秋」主宰、文挾夫佐恵にも学ぶ。「秋」副主宰を経て2006年主宰[2]。第74回現代俳句協会賞受賞。小学館の同僚である村井康司らとともに同人誌「恒信風」にも参加。

現在「秋」主宰、「天為」特別同人。インターネット句会「椨の木句会」主宰。現代俳句協会副会長。東京都区現代俳句協会副会長、全国俳誌協会顧問、日本現代詩歌文学館評議員、 日本文藝家協会会員、日本ペンクラブ会員。専修大学客員教授[3]

句集

評論

  • 『らくだ日記-石原八束一日一句』(『秋』2010年7月号)

参考文献

坂口昌弘著『平成俳句の好敵手』文學の森

脚注

  1. ^ 「秋」主宰プロフィール[1]
  2. ^ 『句集 天樹』P127
  3. ^ 「学習院さくらアカデミー」佐怒賀正美プロフィール[2]



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