仙人

世界宗教用語大事典

せんにん 【仙人】

道教での理想的人物。人間界を離れて山中に住み、穀食を避けて不老・不死の法を修め、神変自在の法術を得た人。神仙。仙の本字は「僊」で〈舞う〉という意味がある。天空に舞う人の意。仏教でも梵語のリシ（rsi音写は利師）の訳として仙人または神仙・聖仙・大仙などの語を当て、山林で修行して超人間的な術を得た人とする。仏は不老不死であるとして大仙と呼ぶことがある（中国で、天下太平のしるしとして天から降ると信じられた器物を仙人掌と呼ぶ。仙人が掌で盤を捧げ持つ形をしている。またサボテンを仙人掌と書く）。