人工衛星への応用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 04:31 UTC 版)
1992年7月24日、アメリカによって打ち上げられ、開発運用を日本が行った磁気圏観測衛星ジオテイルは、地球を回る人工衛星で、軌道の制御に月を利用したスイングバイを用いた。 太陽風の影響を受ける地球磁気圏の尾を観測するため、ジオテイルの軌道の遠地点は地球に対して太陽と反対側にできるだけ長く留まることが望ましいが、地球の公転により徐々にズレていき半年後には太陽側を向いてしまう。ロケットを用いた軌道修正は、ジオテイルの場合 1 t もの大量の燃料が必要になり不可能だったため、月を使った加減速をともなうスイングバイを行うことで、遠地点を常に太陽と反対側に向けることが可能になった。2 年の観測期間中スイングバイは 14 回行われ、軌道が修正された。
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