人はなぜ自己の存在価値を求めるのか?
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/26 03:24 UTC 版)
「存在価値」の記事における「人はなぜ自己の存在価値を求めるのか?」の解説
なぜなら、人は「自己が何者かである」という、自己の「存在価値」(他者に対する自己の相対的優越性)を確保することにより、自己存在を実感して、その「存在実感」をもって自己存在を実体視し、その、得られた「実体的存在幻想」をもって、精神的安定(安心立命)を得ているからである。つまり、人は自己の存在価値を確保することにより、「実体的存在幻想」を得て、自己が安心できる「自己存在」を構成しているのである。ゆえに、「存在」とは、「存在物」の同義語ではなく、「存在価値」によって構成された実体のない「縁起体」なのだ。それゆえ、人は自己の存在価値が確保できないとき、自己が存在し得なくなる。つまり、人は自己が「存在物」として「有」であっても、「存在」として「有」であるとは限らないということだ。「無色透明な空気のような存在」とは、その端的な表現である。また、「性同一性障害」とは、「存在物」(生物学的特性)と「存在」(実体的存在幻想)との不一致のことであると理解できる。
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