五体王子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/28 03:10 UTC 版)
九十九王子の中には五体王子(ごたいおうじ)と呼ばれる王子があり、他とは格式を異にするとされる。これらは一般に、熊野の主神の御子神ないし眷属神として三山に祀られる神々のなかでも、五所王子と呼ばれる神々(若一王子・禅師宮・聖宮・児宮・子守宮)を祀る神社であり、三山から勧請したものと考えられている。これら五体王子では、舞・白拍子・神楽・猿楽などが行われており、芸能的性格が強いと一応は言えるが、これらは他の王子でも行われており、顕著な特徴とは言えない。なお、五大王子と書くのは誤りである。 いずれの王子を五体王子に数えるかは解釈の相違があり、修明門院参詣記では籾井(樫井)・藤代・稲葉根の3社を挙げるが、後鳥羽院参詣記は藤代王子のみが該当し、稲葉根王子がこれに準じるとしているが、他の列挙例もあって一貫しない。現在では、藤代王子・切目王子・稲葉根王子・滝尻王子・発心門王子の5社とするのが一般的である。
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