にじゅうおんせい‐ほうそう〔ニヂユウオンセイハウソウ〕【二重音声放送】
二重音声放送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/21 09:53 UTC 版)
二重音声放送(にじゅうおんせいほうそう)は、音声多重放送(多重音声放送)の一種。日本国内ではアナログ放送時代から2か国語放送、解説放送、副音声付放送(それぞれの視聴できる音声は全てモノラル放送)として用いられ、理論的にはデジタル放送にも引き継がれて採用されている[注 1]。
- ^ 放送局側にとってはアナログ放送が全盛だった時期に製作された放送コンテンツをそのまま利用出来る、視聴者側にとっては機器の操作上で混乱を少なくする都合上で、デジタル放送移行でも違和感がなく使えるような技術策定が行われた。「引き継がれた」といっても、アナログ放送の技術をそのまま使っているわけではなく、(放送業界側も含めた)ユーザーがデジタル放送への移行後も違和感がなく利用できるような選択肢の一つとして、デジタル放送技術の中でそれを可能にしている。
- ^ a b デジタル放送の音声システムは(DVD-Videoフォーマットと同様に)最大8重(8マルチ)まで使用可能に定義されている(但し1つの放送につき許容最大使用帯域の制限を受け、その制限内なら最大8マルチまでが可能)。従って、実際の運用上の用途としては想定外だが、二重音声(モノラル)を8マルチとすることも理論上では可能になっている。
- ^ 伝送路の形態が固定されているアナログ放送とは異なり、デジタル伝送技術を用いて行われているデジタル放送では、1つの放送に割り当てられている複数の伝送チャンネルを、どのように映像トラックや音声トラックとして使うか、音声トラックでもその構成を2chで1音声トラック(ステレオ音声、二重音声の選択も自由)としたり、5.1chとして利用する場合は6つのチャンネルを1つにまとめて5.1chステレオ音声トラックとして定義するなど、信号を送信する側が柔軟に定義・利用できるメリットがある。但し柔軟性がある中でも一定のルールが必要となるので、テレビ放送におけるそのルールの相当するものが、日本の地上波デジタル放送などで採用されているISDBなどの放送規格になる。
- ^ 日本のテレビ番組では、原則主音声に日本語、副音声に外国語が割り当てられるが、稀に逆に主音声に外国語、副音声に日本語が割り当てられる場合もある(主にNHK BS1におけるNHKワールドTVの英語放送番組に見られる)。1987年にフジテレビで放送された『完全走破!日本縦断2002キロ高速道路の旅』では、BGMが主音声(ステレオ第1音声)に洋楽、副音声(ステレオ第2音声)に邦楽という形式だった(2009年に放送された『新・完全走破 高速道路の旅』も同様)。
- 1 二重音声放送とは
- 2 二重音声放送の概要
- 3 概要
- 4 脚注
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