主体の役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 05:45 UTC 版)
哲学の決定的構造は、非哲学の主体によって把握される。ラリュエルのここでの「主体(the subject)」の概念は主題(subject-matter)と同じではなく、伝統的な哲学的概念である主観性(subjectivity)とも何の関係もない。代わりに、それは数学における関数と同じ意味での関数である。 遂行性(performativity)の概念(言語行為理論に由来する)は、非哲学における主体概念にとって中心的である。ラリュエルは、哲学と非哲学の両者は遂行的であると考えている。しかし、哲学は、すでに述べたように、それが完全に把握することができない決定的構造を単に遂行的に正当化するだけであり、(哲学に現前する)理論と行為の区別を崩壊させる非哲学とは対照的である。この意味において、非哲学は根源的に遂行的である。なぜなら、その方法に従って展開された定理は本格的な科学的行為を構成するからである。非哲学は、したがって、厳密な学問分野として理解される。
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