三因仏性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 09:40 UTC 版)
『大般涅槃経』獅子吼(ししく)菩薩品(ぼさつほん)に説かれるものを智顗が整合し確立した、成仏のための3つの要素を三因仏性という。 正因仏性(しょういんぶっしょう) - 本性としてもとから具わっている仏性のこと 了因仏性(りょういんぶっしょう) - 仏性を照らし出す智慧や、その智慧によって 発露(ほつろ)した仏性のこと 縁因仏性(えんいんぶっしょう) - 智慧として発露するための縁となる善なる行いのこと 三因仏性は通常は智顗の説を指す場合が多いが、世親の『摂大乗論』や『仏性論』には次の3つを説き、これを三因仏性という場合もある。 自性住仏性(じしょうじゅうぶっしょう) - 本性としてもとから具わっている仏性のこと 引出仏性(いんしゅつぶっしょう) - 修行により引き出されて露見する仏性のこと 至得果仏性(しとくかぶっしょう) - 上記の2つが仏果として完成し成仏して実った仏性のこと
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