一石返しと中割り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 17:32 UTC 版)
「オセロ (ボードゲーム)」の記事における「一石返しと中割り」の解説
a b c d e f g h 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 a b c d e f g h 失敗例(黒番) 図の局面は一見すると黒石がとても多く、初心者には黒番がリードしているように見えるかもしれない。しかし、黒番はここでg7以外に打てる箇所がない。そこで仕方なく黒番がg7に打つと白番がh8の隅を取れる状態になるから、黒番は圧倒的不利となる。 このように、オセロでは序盤・中盤の局面で石が多いからといって必ずしも有利というわけではない。多くの場合はその逆であり、石が多すぎる側は不利となる。オセロは相手の石を挟まなければ着手できないため、相手の石が少なかったり、相手の石が自分の石で囲まれていたりすると、着手可能な箇所が少なくなり、本来打ちたくない箇所に打つしかなくなってしまうのである。逆に言えば、序盤・中盤では、石を取りすぎず、自分の石が相手の石に囲まれた状態を目指すのが基本となる。 a b c d e f g h 1 1 2 2 3 3 4 4 5 5 6 6 7 7 8 8 a b c d e f g h 一石返し・中割(黒番) 例えば、図は兎定石の9手目の局面であるが、ここで黒番の定石手はe6である。この手は、e5の白石1つだけを挟む手であるから自分の石を増やしすぎることはない。また、e5はすでに周囲を他の石で囲まれているから、自分の石を相手の石の中に潜り込ませることができる。したがって、理想的な好手である。 このような典型的好手の類型として「一石返し」と「中割り」が有名である。一石返しは、相手の石を1つだけ挟むように打つことである。中割りは、周囲をほぼ他の石に囲まれている相手の石だけを挟むように打つことである。一石返しは自分の石を必要以上に増やさない手であり、中割りは自分の石を相手の石で囲ませる手であるため、これらを意識することで好手を発見しやすくなる。図でのe6という手は、一石返しでなおかつ中割りである。
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